シリカが注目されるのはその期待される効果にあり

シリカが注目されるのはその期待される効果にあり

美容・健康に関連する記事などで、最近「シリカ」という言葉を目にすることが多いかと思います。
「シリカ(ケイ素の化合物)」は人体の中の髪や皮膚・骨に含まれている必須ミネラルです。
とくに美容への関心が高い女性の間では、飲料やサプリメントなどによる「シリカ」の摂取がブームとなりつつあるようです。

 

シリカについてよくわからないという方はシリカについてこちらでおさらにしてみてください。

 

>>シリカとはどういったものなの?

 

 

では、「シリカ」にはどのような効果があると期待されているのでしょうか。
いろいろなメディアで取り上げられているその効用について、挙げていきたいと思います。

 

 

【目次】

 

■ 美容効果は?
■ 体への効果は?
■ 健康上の効果は?

 

・まとめ

 

美容効果は?

 

肌への効果

 

「シリカ」には、肌の保湿力を高める効果がある、と言われているようです。

 

人体の中で「シリカは真皮を生成するコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの構築・その結束を助ける」とされています。
「シリカは皮膚の張りや潤いに影響を及ぼす」との説から、「シリカの摂取は肌に良い効果をもたらす」という考え方につながるわけです。

 

髪・爪

 

「シリカ」には構成するタンパク質「ケラチン」の生成を補助する働きもある、とされています。
丈夫な爪や、ツヤのある髪をつくるためにシリカを摂取する、という方もいらっしゃるようです。
また、薄毛改善にも効果が期待できるという意見もあります。

 

欧州食品安全機構による、「ケイ素化合物(コリン安定化オルトケイ酸)の一種にはヒトの髪・爪や関節に対する有効性がある」という報告も存在するようです。

 

 

体への効果は?

 

 

体の中で、シリカが最も集中しているのは「骨を形成する細胞の層」とされます。
したがって、骨密度・骨の強さなどにシリカが影響を与えるのではないか、という考え方もあります。

 

骨密度に関しては、「男性と閉経前の女性の骨密度(大腿骨頚部)は、ケイ素の摂取が多いと高くなる」という研究報告も存在しています。
そこから、骨粗鬆症予防の効果も期待されているのでしょう。

 

また、軟骨・コラーゲン等の生成にもシリカが重要な働きをするとされ、シリカの欠乏は、骨の修復機能に悪影響を及ぼすとも言われます。

 

 

血管

 

シリカには「血管を健康に保つ」「血管を若返らせる」などの効能が期待できる、という説も見られます。
治療が難しいとされる動脈硬化のある型では、「患者の動脈に含まれるケイ素が減っている」といった報告もあるようです。
また、血流を改善するなどの効果もあるのでは、との意見も聞かれます。

 

その他、関節の炎症や痛みなどの改善に役立つのではないか、という期待ももたれています。

 

 

 

健康上の効果は?

 

老化防止

 

まず期待されるのは、肌や髪といった、美容面でのエイジングケア効果でしょう。

 

加えて、シリカには「抗酸化作用」があるとも考えられています。
体内に発生し、細胞を傷つけ老化を進める、「活性酸素」の発生を抑える、という効果が期待されているようです。

 

また、高齢化に従って、体内のシリカ含有量は減ってしまうと言われます。
その量を補うための摂取方法として、サプリや飲料水を利用する方もいらっしゃると思います。

 

 

抗うつ効果

 

生体リズムや、睡眠、体温調節などの生理機能に関わりのある「脳セロトニン」のバランスに影響を及ぼすとも考えられています。
「脳セロトニン」は、ホルモンとしても消化器系をはじめ心血管系、食欲、痛みの認知を制御するとされます。
また、脳が「幸福感」を感じる要因になる「しあわせ物質」のひとつと言われているようです。
その働きを促すことが抗うつにつながる、と考えられているのではないでしょうか。

 

免疫力の向上

 

「抗酸化作用」「抗うつ効果」などの可能性から、免疫細胞を活性化させる効果があるのではないか、という意見もあります。

 

 

また、経口摂取とは無関係ですが、シリカの性質を利用したがんの治療法「近赤外光線免疫治療法」が存在します。

 

 

 

まとめ

 

健康に美容にと、様々な効果が期待されているシリカですが、
日本での認知度はまだ「一般的によく知られている」というほどではないようです。

 

ケイ素の働きには、まだ解明されていない部分も多いと思われます。

 

しかし、日本で食品に添加できるケイ素化合物は、厚生労働省・食品安全委員会の安全基準を満たしている筈ですので、
水分としての取りすぎや過剰な量の摂取などがなければ、摂取自体に害はないと言えそうです。
(ただし、『母乳代替食品・離乳食などに使用してはならない』とされています。)

 

「シリカ」を含む飲料・サプリなどは、医薬品と違い、健康補助の意味合いを持つ製品でしょう。
ですから、摂取してすぐの劇的変化は期待しないほうがいいのかもしれません。

 

気長にのんびり、用法や用量をきちんと把握して、楽しみながら摂取されることをお勧めしたいと思います。